SNSを活用する際に意識しなければいけないコンプライアンス

SNSが飛躍的に普及した昨今では、個人や企業が自由に発信を行っています。
自社の商品やサービスを紹介するのにも役立ちますし、従来までのテレビCMやチラシ等の広告よりもコストを抑えられるのも魅力です。
使い方次第ではブランドの価値を高めたり、企業イメージを向上させることにも繋がります。
しかし、ちょっとした投稿が批判の的になって炎上してしまったり、企業イメージを大きく損なうことになることもあります。
上手に活用するためのコンプライアンスを徹底することが求められます。

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倫理やモラルといった法律とは関係ないことで批判されてしまうことも…

コンプライアンスには法令遵守という意味がありますが、法律を守っていればいいというわけではありません。
倫理やモラルといった法律とは関係ないことで、批判されてしまうことも多いからです。
現代は多様性が重んじられる時代になってきたので、一昔前の価値観だと普通だったことが今では許されないということも多くあります。
知らなかったとか分からなかったということは言い訳にはならないので、企業側は日頃からコンプライアンス意識に配慮した人材教育などを行うことが重要です。

SNSを使った投稿で炎上した例

SNSを使った投稿で炎上した例を挙げると、従業員がお店で悪ふざけをしている動画や写真を投稿してしまうといったことがあります。
食べ物を扱う飲食店などでは、衛生面に問題があると分かったら大きな批判を浴びてしまいます。
軽い気持ちで投稿したことが、全国的なニュースに取り上げられて大事になることもあります。
写真や動画には細かい部分まで写り込んでいるので、店舗を特定することも比較的簡単です。
その動画や写真に写っている人物が、特定されてしまうリスクもあります。
個人攻撃を受けることにもつながりかねません。
そういった事態を防ぐために研修などを行っている企業も増えてきています。

一人一人にまで研修を徹底するのはなかなか大変

ただし、飲食店などではアルバイトやパートとして働いている人も多く、人の出入りが激しいというところもあるでしょう。
一人一人にまで研修を徹底するのは、なかなか大変かもしれません。
また、従業員が有名人が来店したり、街中で見かけたといった投稿をして炎上したという事例もありました。
これは客の私生活をさらしていることになるので、信用できない会社というレッテルを貼られてしまいます。
投稿された本人だけではなく、それを見た人も企業に対して悪いイメージを持つでしょう。
場合によっては、プライバシーの侵害や名誉棄損などで訴えられることもあります。

企業がSNSを活用する場合

企業がSNSを活用する場合には、セクハラやパワハラ、ジェンダーといった微妙な問題にもきちんと配慮することが求められます。
例えば、商品開発に力を注いでいることをアピールしたくて上司が部下を厳しく指導している動画を投稿したら、見る人にパワハラというイメージを与えてしまうということがあります。
自分達の意図とは違う形で捉えられてしまうこともあるのがSNSです。
それからSNSを活用する際に気を付けたいことには、写真や動画などは様々な情報が写り込んでいるので個人が特定されやすいということがあります。
何気ない風景写真であっても、電柱などが写っていると住所が特定されてしまいます。
画像を解析すれば、どこで撮影したものなのか分かってしまうことも多いです。
撮影対象者ではなく、たまたま通りかかった人が写り込んでしまったというケースもあります。
不要と思われる人物は加工して削除するなど、工夫することが大切です。

個人のSNSは企業とは無関係ではないので注意!

また、個人のSNSは企業とは無関係のようにも思われますが、一度炎上すると無関係ではいられなくなってしまうこともあります。
従業員の一人が不謹慎な投稿をしたり、暴言をはいたりするとたちまち個人を特定されることにもなります。
インターネットの世界では相手の顔が見えないので、発言などが過激になりやすいという面もあります。
普段接していると温厚なのに、インターネットの世界では攻撃的だという人も意外と多くいます。
一般消費者を対象に商品を販売したり、サービスを提供したりしている企業は企業イメージを守ることが大事です。
一旦悪いイメージがついてしまうと、その企業の商品は買いたくないと思う人が多くなります。
企業イメージを高めるには地道な努力を続けていくしかありませんが、悪いイメージが定着するのは一瞬です。
失った信頼を取り戻すには長い時間がかかるので、企業イメージを損なわないように気を付けておく必要があります。

まとめ

もし、不適切な投稿があったり、不謹慎な発言などをしてしまった時には、早めに謝罪のコメントを出すなどスピーディーに対処することが大切です。
時間をおけば忘れられるだろうと考えていると、あっという間に炎上してさらに状況が悪くなっていることも多いです。
インターネットの中の投稿は瞬く間に拡散しますから、初期対応をしっかり行うことが炎上を防ぐことになります。
様子を見ようと思っていると、さらに状況の悪化を招いてしまいます。